OMデジタルソリューションズのOM-1に付属するバッテリー(BLX-1)を互換充電器で充電した記録です。
簡単なまとめ
OMデジタルソリューションズ(旧オリンパス)のデジタル一眼カメラ、OM-1のバッテリー(BLX-1)を、AliExpressで購入した充電器で充電しました。
- 購入した2種類(1個用、2個用)はどちらも動作する
- 充電速度は純正より遅い
- 価格は1,000円くらいからで、純正充電器(希望小売価格14,300円)より安価に入手可能
紹介した充電器はこちら。
AC電源に接続してBLX-1を1個充電するタイプ
USB(MicroUSB、USB-Cの両方)接続でBLX-1を2個充電するタイプ(BCX-1と同じ)
※2022年6月追記 日本の販売サイトでも購入できるようになりました(ご紹介したものとは異なります。入力5Vなので、こちらも急速充電には非対応と思われます。)
OM-1用バッテリー、BLX-1の互換品
※検証していません
※紹介している商品はOMデジタルソリューションズ公式商品ではありませんので、使用して故障が発生した場合は自己責任となります。ご注意下さい。
OM-1の充電事情
2022年3月にOMデジタルソリューションズから発売されたOM-1。
プロ向けも考慮に入れたモデルで、E-M1(初代、Mark II、Mark III)、またはE-M1Xの後継機の位置付けです。
新採用バッテリー BLX-1
OM-1では、バッテリーが新しくBLX-1に変更されています。
BLX-1はE-M1シリーズ、E-M1Xのどちらでも使われていなかったバッテリーです。
容量は2,280mAhあり、通常価格は13,750円。
E-M1 Mark II、MarkIII、E-M1Xで使われているBLH-1、
E-M1(初代)で使われているBLN-1
と比較すると次の通りです。
項目\バッテリー種類 | BLX-1 | BLH-1 | BLN-1 |
対応機種 | OM-1 | E-M1 Mark II/Mark III、E-M1X | E-M1(初代)、E-M5、E-M5 Mark II、PEN-F |
容量 | 2,280mAh | 1720mAh | 1220mAh |
通常価格 | 13,750円 | 11,000円 | 8,250円 |
容量当たりの価格 (通常価格で計算、少数第3位で四捨五入) | 6.03円/mAh | 6.40円/mAh | 6.76円/mAh |
Amazonでの価格 (2022年5月時点) リンク | 10,000円 | 6,745円 | Amazonでは純正品は見当たらず |
※通常価格はOMデジタルソリューションズのWebで記載されている金額で、Amazonなど、量販店では割引されていることが多いです
容量は大きくなっていますが、価格も少しずつ高くなってきています。
実際にはBLX-1は家電量販店などで10,000~11,000円くらいで購入できますが、バッテリーで1万円を払うのは少し躊躇します。
左から、BLX-1、BLH-1、BLN-1の順に並べたところ。
BLX-1になって容量は増えましたが、BLH-1よりサイズ(体積)は小さくなっています。
(写真での横幅が小さくなっていますが、縦、高さは大きくなっています)
AliExpressでは互換バッテリーも発売されていることを確認しています。
純正品(BLX-1)の容量が2280mAhであるのに対して互換品は2000mAhなので、BLX-1は小型化するために特殊な技術を採用しているのかもしれません。
この互換バッテリーの方が検証の需要があると思いますが、私は純正バッテリーを使うことにしていますので確認していません。
OM-1では充電器が同梱されない
OM-1ではUSB-Cケーブルを使用した給電、本体内充電に対応しています。
その代わり、充電器は別売のみとなり、本体に同梱されなくなっています。
BLX-1に対応した充電器(BCX-1)を購入する方法は、BCX-1を単体で購入(希望小売価格17,825円)するか、BLX-1とのセット品(希望小売価格30,250円)を購入するか、のどちらかです。
これまでのオリンパス/OMデジタルソリューションズのデジタル一眼カメラでは、充電器が同梱されていました。
E-M1 Mark III、E-M1XではUSB-Cケーブルを使用した給電、本体内充電に対応しながらも充電器を同梱していたので、これは少し残念。
また、OM-1は本体の価格が上がり、272,800円(OMデジタルソリューションズの価格)とかなり高額になりました。
これだけでも大きな出費なので、これまでは追加コストとして考慮していなかった充電器のための出費は手痛いです。
充電器があった方が嬉しい
上述の通りOM-1では、本体にUSB-Cケーブルを接続して充電できます。ですが、それだけに頼りたくない理由があります。
撮影中に予備のバッテリーを充電しておきたい
こちらが一番大きな理由です。
バッテリー(BLX-1)を2個所有していても、充電器を別途購入しない限り、「1個目を使用しながら2個目を充電」という使い方はできません。
本体のUSB-Cコネクタを頻繁に使用したくない
OM-1で採用されているUSB-CコネクタはMicroUSBに比べてかなり丈夫になっています。
とは言え、(気が早いですが)OM-1後継機発売まで少なくとも3年使用することを考えると、コネクタを使う頻度は下げたいです。
基本的には、本体内での充電は、外出先など限られた用途にだけ使いたいと考えています。
サードパーティー製の互換充電器を検討する
以前、AliExpressでE-M1 Mark IIをWebカメラとして使用するために、サードパーティー製のDCカプラとUSB充電器を購入し検証したことがあります。
結果、USB給電ができないE-M1 Mark IIでも、時間制限なく使用し続けられることを確認しています。長時間使えるWebカメラとして、現在も使用しています。
様々な種類が販売されている
AliExpressではカメラ用バッテリーの充電器が大量に取り扱われているので、今回も探してみると、ありました。
いくつか種類がありましたが、今回はAC電源で動作する1個用充電器、USB電源で動作する2個用充電器を選定。
AC電源に接続してBLX-1を1個充電するタイプ
USB(MicroUSB、USB-Cの両方)接続でBLX-1を2個充電するタイプ(BCX-1と同じ)
今回はこの2種類を購入し、結果をご紹介します。
購入レビュー
結果から書くと、どちらでも充電できました。
国際便で注文から11日で到着しています。
AliExpressは追跡サービスもあるので、あまり心配していません。
AC電源、1個充電タイプ
まずは、AC電源に接続してBLX-1を1個充電するタイプ。
電源供給はACコンセントで行うタイプで、これまでE-M1 Mark IIIまでの本体を買うと付属していた充電器に近いタイプです。
本体にコンセント部分が直付けになっているため、余計なケーブルが無くていい感じです。
添付の海外コンセント用変換プラグを試しに付けてみようと試みたのですが、固すぎて入らなかった点は残念。
海外で使用するつもりの場合は、別のプラグを用意した方が良いです。
ACコンセントに加え、自動車で充電できるタイプも出ていました(購入していません)。
基本的にリチウムイオンバッテリー充電器の互換製品は、コネクタ部分だけをバッテリーに合わせた別パーツに交換して販売しているだけだと思われます。
充電機構が新設計ではない分、動作不良も少ないと思います。
本体裏側に記載の、Input/Output表示。
出力は8.4V/600mA(約5W)と、ごく一般的。
問題なく充電できました。
(ランプは充電中は赤、充電完了/バッテリー未接続時は緑に光ります)
写真では文字の向きに合わせていますが、プラグの位置の都合上、上下逆にした方が安定感が増します。
ただし、0%から充電完了までに4時間以上かかりました。
純正品は約2時間半で充電可能と書かれていますので、これよりも速度が遅い点は考慮しておく必要があります。
それでも、かなり安く入手できる点はメリットだと思います。
OM-1本体購入時の電池は1個なので、予備の電池を購入する予定がない方にとっては省スペースな1個タイプの方が使いやすいですね。
USB電源、2個充電タイプ
次に、USB(MicroUSB、USB-Cの両方)接続でBLX-1を2個充電するタイプ。
こちらの注意点は、純正充電器(BCX-1)と異なり、USB-PD非対応である点です。
USB-PD充電器から供給しても、ランプが光らず、動作もしません。
Inputの表示も、5Vの記載のみ。
(BCX-1のInputは5V/3A、9V/3A)
Outputは電力で8.4V/700mA(約5.9W)で、上述の1個タイプと同じく、一般的なリチウムイオン電池の充電器相当になる様です。
(後述しますが、このOutput表示は1個あたりのもので、2個同時に充電するときも、1個に対する電力は維持されるようです。)
充電している時の入力電力を測定しました。まずは1個を充電したとき。
およそ5W(4.89W)が入力されていることがわかります。
ちなみに、この値は電池残量が0%付近の頃の値で、100%に近づくにつれ、電流値は小さくなります。
これはどのリチウムイオン充電器でも同じです。(スマートフォンの充電で誰もが経験済みだと思います。)
ちなみに、測定にはTC66というテスターを使用しています。
2個を充電すると、約9.5Wと、電力が倍近くになりました。
2個になっても、それぞれに充電される速度はほとんど変わらないと言って良さそうです。
1個のときと同じ電流値のままだったらどうしようかと思っていたので安心。
2個タイプは、充電残量の表示が出るところが良いですね。
充電中は、点灯と点滅の組み合わせで残量が分かるようになっています。
充電に要する時間は4時間超。
上述の1個タイプと特に変わりません。
ということで、サードパーティー製の互換充電器でも動作するが、充電速度は遅い(0%スタートで4時間超)ということがわかりました。
まとめ
OM-1のバッテリー、BLX-1に対応したサードパーティー製充電器2種類をAliExpressから取り寄せて動作確認しました。
充電速度が遅い点のみ目をつぶれば、どちらも問題なく使用できることがわかりました。
金額も1,000円程度からなので、純正充電器(BCX-1、14,300円)と比較してかなり安価に購入できます。
もしご興味がある場合は、接続方法(AC/USB)充電数、充電残量の表示、などの点からご検討ください。
AC電源に接続してBLX-1を1個充電するタイプ
USB(MicroUSB、USB-Cの両方)接続でBLX-1を2個充電するタイプ(BCX-1と同じ)
※2022年6月追記 日本の販売サイトでも購入できるようになりました(ご紹介したものとは異なります)
OM-1用バッテリー、BLX-1の互換品
※検証していません